宇宙船?ピラミッド? 麻布台の異形宗教建築「霊友会釈迦殿」

東京タワーのほど近く、港区麻布台の一等地。
日本屈指のハイソなエリアに、まるで宇宙船か秘密基地のような漆黒の巨大建築が鎮座しています。
初めて見た人の多くは「これはいったい何の建物なんだ……?」と足を止めるはず。
その正体は、宗教法人・霊友会の本部施設「霊友会釈迦殿」。
今回は、東京屈指の異形建築とも言える巨大宗教施設を訪ねてきました。
飯倉交差点から始まる建築散歩
最初に訪れたのは港区の飯倉交差点。
ここには1974年竣工の「ノアビル」がそびえ立っています。
建築家・白井晟一の代表作で、煉瓦色の重厚な基部から突き出る漆黒の楕円柱は、一度見たら忘れられない圧倒的な存在感を放っています。
しかし今回の目的地は、そのノアビルにも負けないインパクトを持つ建築。
交差点からほんの1分ほど歩くと、問題の巨大建築が姿を現しました。
宇宙船かピラミッドか? 正体は「合掌する両手」
こちらが今回の主役である「霊友会釈迦殿」です。
宗教法人・霊友会の本部施設として、先ほどのノアビルとわずか1年違いの1975年に完成しました。


初めて見ると、
- 宇宙船
- 近未来のピラミッド
- SF映画の秘密基地
などを連想してしまいますが、実はこの建物のモチーフは「合掌する両手」なのだそう。
そう説明されても、やはり最初に思い浮かぶのは宇宙船のほうかもしれませんが、巨大な傾斜には人間の祈りの形が込められているのです。

建物は大きく三層構造となっており、最上部には3500人を収容できる「釈迦殿大ホール」が設けられています。

私がこの建物を知ったのは、かつて愛読していた「ワンダーJAPAN」(現「ワンダーJAPON」)だったと記憶しています。写真で見たときから強烈な印象が残っていましたがなかなか訪れる機会がなく、今回ようやく実物を拝むことができました。
意外にも自由に見学できる
訪問前は、「外観だけ拝めれば御の字だろう」と思っていました。新興宗教の総本山ということもあり、どこか硬派で閉ざされた空間を想像していたのです。
ところが受付で尋ねてみると、自由に館内へ入って参拝してよいとのこと。
宗教施設というと少し敷居の高さを感じる人もいるかもしれませんが、対応してくださった方はとても親切でフレンドリーでした。
館内は撮影禁止ですが、参拝自体は誰でも可能です。
奥へと進むと現れる3,500人収容の大ホールは、外観から想像した以上のスケール感がありました。



霊友会とはどんな団体なのか
ここで、この巨大な総本山を構える「霊友会」について少し紐解いてみましょう。
霊友会は法華経を根本経典とする在家仏教教団です。
1920年に久保角太郎によって開教され、1930年に小谷喜美らとともに組織として創立されました。
館内には、「いっしょにやろう!Myおせっかい」というスローガンが大きく掲げられていたのが印象的でした。
ただ祈るだけでなく、積極的に人と関わり、周囲を支えていこうという、在家仏教である霊友会らしいストレートなメッセージです。


会員数は公称247万5000人とされており、日本の新宗教の歴史を語るうえでも大きな存在です。
麻布台に広がる静かな広場
建物の1階には「インナートリップ広場」と呼ばれるスペースがあります。
「黒い要塞」のような物々しい外観とは対照的に、ここは非常に穏やかな空間。
私が訪れたときは人も少なく、都心とは思えないほどの静寂に包まれていました。
ベンチも設置されており、思いのほか居心地がいい場所です。
近くに来る機会があれば、穴場休憩スポットとして利用するのもいいかもしれません。


ふと天井を見上げると、整然と並ぶ円形の装飾。その様子は、まるで無数の目玉がこちらを見つめているよう。こうした細部のデザインにも独特の世界観が感じられました。

まとめ|東京屈指の異形宗教建築
(まだ記事にはしていませんが)これまで駒込の「天心聖教」や伊豆の「世界真光文明教団」など、個性的な宗教施設を訪ねてきました。


その中でも霊友会釈迦殿は、間違いなく外せない存在です。
そもそも東京タワーにほど近い超一等地に、これほど巨大な施設が建っているという事実だけでも驚かされます。
そして実際に訪れてみると、外観のインパクトだけでなく、開放的な雰囲気や意外な居心地の良さも印象に残りました。
東京タワーや麻布台ヒルズ周辺を散策する機会があれば、ぜひ足を運んでみてください。
港区のど真ん中に突如現れる巨大な「合掌建築」は、一度見たらきっと忘れられないはずです。

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スポット情報・アクセス
・訪問スポット:霊友会釈迦殿(外部リンク:公式サイト)
・住所:東京都港区麻布台1-7-8(Googleマップで開く)
・全国珍スポMAP(珍建築などジャンル別に絞り込みできます)


